壊れてる人

バスに乗っていたら、ヒョウ柄パンツのおばちゃんがやってきた。
「このバス日赤に行きますか。」
運転手さんは最初は丁寧に応対していたが、同じ質問を1分ごとに繰り返す。
「知らない街に来ると分からなくてね。それで日赤には行くんですか。」
「あそう、東周りなの。それで、日赤は通るのね。」
おばちゃんの言葉使いも決して悪くはないが、アルツか。


ついに呆れた運転手さんはそれでも丁寧に
「分からない時はタクシーに乗っちゃうのが一番ですよ。」
「でもねえ、タクシー乗り場が分からなくて。」
・・・このバス停はタクシーロータリーの一部を間借りしてんですけど。
窓の外には3ダースぐらいのタクシーが客待ちしてんですけど。


挙句の果てには、予約時間が迫っているから、バスを早く出せときたもんだ。
「申し訳ないけどそれはできないんですよ。」
まあ、始発のバスを予定より早く発車させろって、もう頭逝ってらっしゃる。
大体一日何百人も来院する大病院で、数分遅れたってねえ。
目安ですから。どうせ受付してから3時間待たされるんだし。


その後バスが出発してもブツブツ一人で喋っていた。
「私は日赤に行きたいのよ。ここ違うの。」
○○幼稚園って書いてあるじゃん。・・・字も読めないのか。
運転手さんは運転中なんでもう返事もしない。
それでもヒョウ柄おばちゃんは喚いていた。。。


病院のカウンターで受付をしていたら、さっきのおばちゃんがやってきた。
「申し訳ありませんが順番ですので。」
「あそう。ねえ、あなた。」
隣でやはり接客中の事務員に強引に話を移す。
「あのお客様申し訳ありませんが・・・。」
ただのKYなのか、完全に頭逝ってらっしゃるのか。
謎のおばちゃん、恐るべし。


アタシ、こんなんなるまで生きていたくない。